Politeness -丁寧な印象を与えるテクニック- (3)
■先週までのまとめ
1. ビジネス英語に不可欠な交渉力を身につけるためには「ネイティブの 感覚による英文法」。 |
■ SCENE 1. INTERRUPTING (人の話をさえぎる)2
先週の例をもう一度使いましょう。
ヲSITUATION |
この状況で相手に不快に思われることなく発言を interrupt してみてください。まずはもっともお気軽な方法。丁寧にさえぎる決まり文句です。
(iii) 丁寧にさえぎる決まり文句を使ってください
A. I think downsizing is the only option, and I...
(組織のスリム化しかとるべき道はないと思うんだが...)
B. Excuse me, but I think there are other far less drastic options.
(お話しの途中ですが、私には他にもはるかにゆるやかな方策がある ように思えます)
<解説> Excuse me / Pardon me for interrupting, but... でもかまいません。また、他にも Sorry to interrupt, but... (お話しの途中すみませんが) などいろいろありますよ。まぁ、このレベルは私がどーこー言わなくても大丈夫ですね? |
さて、もう少し英語力がついてくると次のような丁寧さも醸し出すことができるようになります。丁寧さメカニズムを思い出してくださいね。「本来言いたいことから離れる」 ことでした。
(iv) 遠回しな表現を使って過激な表現を避けてください。
「そりゃーひどいアイデアだ」「そんなことするとみんな 怒り狂うぜ」などと、思った通りの表現はしばしば相手 に不快感を与えます。「本来言いたいことから離れる」ことによって、やわらかな丁寧さが醸し出されるのです。
A. I think downsizing is the only option, and I...
B. Well, I'm not sure that's such a good idea.
A. Why not?
B. Those who lose their jobs won't be too happy about it.
A. Mmmm... Perhaps you're right, but what else can we do?
<解説> I'm not sure that's such a good idea. は「いいアイデアだとは言えないかも知れない」です。terrible idea! (ひでーアイデア)と言いたいところを not such a good idea に置き換えて「離れて」いますね。。ですが That's not such a good idea. というとまだ少し強い感じがするのです。これをやわらげるために I'm not sure...(確信はもてない)と、話をぼやかしています。学ぶべきテクニックですね。 Perhaps you're right. 面白いのはここです。B の婉曲作戦に影響されて A さんも遠回し作戦にでています。「うーん、君の意見が正しいかもしれないが...」。 A さんもちろん自分が正しいと思っているんですよ。そこを言わずに「君が...かもしれない」。やはりここでも「本来言いたいことから離れる」が実践されていますね。そろそろ「離れる」呼吸がつかめてきたでしょう? |
さて、最後は文法的な操作(助動詞・過去形などを使う)によって丁寧さを醸し出してみましょう。
(v) 助動詞・過去形を使って丁寧さを出してください。
丁寧を醸し出す「離れる」は、助動詞や過去形を使っても実現できるんでしたね。
A. I think downsizing is the only option, and I...
B. Can(Could) I come in here? I think there are other far less drastic options.
(ここで一言よろしいでしょうか)
<解説> Can(Could) I just add here that...? などなどいろいろなバリエーションが作れますが、全部同じことですね。 |
さていかがでしたでしょうか。もうみなさんは模範例文丸暗記の無意味さがわかってきたのではないでしょうか。会話は生き物です。丁寧表現に限らず、その実現方法は無数にあるのです。2〜3の例文を覚えてオウムのように繰り返すのではなく、そのおおもと --この場合は「離れる」-- を捕まえさえすればあとはいかようにも、発言を展開できるのです。上のテクニックを組み合わせた
Excuse me, could I possibly interrupt here? I think there are other far less drastic options...
なんて文を作ることも自由です。この自由!ネイティブなら誰でももっているこの自由を、「ネイティブの文法」を通じてみなさんにお伝えする、これがこのコラムの目標なのです。
次週も丁寧表現、続きます。また来週。