あなたは家庭の主婦である。
数年前、たいして好きでもない旦那と結婚して「まぁ可もなく不可もなくって結婚生活だなぁ」と感じている。ある日突然、旦那が
「僕は3年後にパチンコに行く」 と宣言する。
寝耳に水だ。家族会議で決めたわけでもなければ、賛成した覚えもない。
「パチンコに僕が行けば、近所の人みんなが集まってくるよ。我が家は有名になるじゃないか。東京のディズニーパチンコですごーく儲けた人もいるって話じゃないか、だいじょうぶ。損なんてしないよ」
あなたは念のため近所の人に聞いて回る。
「うちの主人がパチンコするんだけど、あなた見に来る?」ご近所は冷たい。
「へぇ、旦那さんパチンコするんだ。悪いけど私は興味ないわ。あんまり楽しそうじゃないし、なんで今さらパチンコしなくちゃいけないのかさっぱりわかんないし」
「有名なヘミヤも来て歌うらしいのよ」
「それがどーしたの?ヘミヤが好きならレコード買ってくればいいじゃない。それにね、そのパチンコ屋ができるおかげで長年愛されてきた「鷹野食品」が立ち退きなのよ。行くところがなくなって、このままじゃ一家で首くくるしかなくなるって噂がもっぱら。」
だんだん不安になってきたあなたは、家に帰って旦那に直訴する。
「あーた、パチンコなんてやめて。私の友達、誰も行かないって言ってたわ。一体何のためにするの?」
「ばかもの。何のためにする?決まってんだろ。私のライフワークをだな、歴史の片隅にだな。残すってことなんだよ。外国のパチンカーだってやってたし。大阪のパチンカーだって成功したじゃないか。約30年前に」
ほとほと呆れたあなたは、
「わかりました。パチンコやってもいいわよ。だけど損したらあんたが埋め合わせてくれるのよね。あなたが好きでやるんだし、家はまだまだ教育費や医療費がたくさんかかるんだから」
「馬鹿だなぁ。君と僕とは一心同体。損したら家計から補填するに決まってんだろ。現実離れした夢を見るのは僕の役目。損を補填するのは君の役目。いつもそうだったじゃないか。これからだってずーっとそうさ。僕はね、自分のやりたいことを君のフンドシでやるのが大好きなんだ。あ。ごめん。君は女性だからフンドシもってなかったね」
あなたはこーゆー旦那が好きですか?旦那の名前は 愛稚 万博 ってゆーんだけど。
嫌いだろな。
僕だってごめんだよ。