パブロフの犬はベルをきくとヨダレを流す。
ウチの息子は私の顔を見ると「なんか買って」という。
NHKの撮影が進んでいる。そりゃ素人だもの。「はい、カメラ見て」と言われても「じゃ、ギャオスは見ないんですか」と言うしかない。「カメラに向かって普通に話しかけて」と言われても、普段モノに向かって話しかける習慣がないから「できません」とうなだれるしかない。「やあ、最近やせてきたね、財布君」とか「君、全自動なのに止まってしまうなんて一体どういう了見だね、洗濯機君」なんて、スラスラ言える人がいたらお目にかかりたい。
だけどね、人間不思議なもんだよ。ホワイトボードとペンを握った途端、何もかもがすっかりフツーになった。「説明と解説」をすることしか頭になくなった。
条件反射。体に染みついた無敵の職業行動。
そういえば、数々の人生のピンチ、私は全部この条件反射で乗り越えたのだった。家内に結婚を申し込んだときもそうだった。10ページに及ぶ参考資料を用意して、なぜ私と結婚をするのが安全であり他のオプションを選ぶことがいかに道理に反するのかを「説明」したんだった。「プロポーズというよりプレゼンでした」、家内は後に語っている。
ちぇ。犬並なんじゃん。
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今週号のSPA! では鴻上さんが「ハートで感じる英文法」について書いてくださっています。機会があればご覧くださいね。