060127 風邪をひく自由


 めでたい。風邪ひいた。思えば贅沢な身分になったもんだ。

 テレビの仕事というのは、大勢の人間が関わる。ほとんどずらすことのできないガチガチの日程で撮影が決まっている。もちろん本の仕事も雑誌の記事もCDの録音も大学の授業も講演会も全部同じだ。印刷所が機械を空けて待っていたりする。スタジオの金魚鉢もスケジュールでパンパンだ。大学の学生は...うーむ。こればっかりは喜ぶかもしれないなー。
 この1年近く、おおよそ毎週なんらかの〆切を抱えて過ごしてきた。「万が一体が動かなくなったら」と思うと、おちおち風邪などひいていられない。鞄の内ポケットには「パブロン」と「トローチ」と「のど飴」を常備していた。

不思議なもので大学の試験が終わり「〆切」の霧が晴れてきた今になって、咳が止まらなくなった。だけどね、薬もトローチものど飴も全部ゴミ箱に捨てたのさ。

いくらでも寝込める自由。

こんなうれしい風邪は初めてだ。